浪人生・現役生と思いは様々であろうが、今年度入試のスタートラインに立っていることは皆同じである。ただ何となく、漠然とした夢、とりあえずはこの大学程度では集中力も続かなければ、決して乗り切れやしない。気合や努力だけでクリアーできるほど大学受験は単純で楽なものではないのだ。
つまり、今から始まる受験期間をいかに巧みに利用した者だけが志望大学合格という栄冠を掴めるだろう。ここで重要なことは “巧みに”という言葉である。多くのの受験生はこの言葉を“上手に”と読み違えている。時間を上手に活用するだけではだめなのである。
この“巧みに”を読み解くカギは2つある。
それは、内に秘める「心」と綿密な計画をともなう「行動力」である。
≪心≫とは、将来の目的のためどうしても志望大学に行きたい。もちろん、志望大学に合格することが目的であってもいい。また、夢の大学生活や満喫したいなどといった、あなたの持つ強い「目的意識」のことである。これがあるからこそ、受験期間に何度も訪れるであろう困難やスランプを乗り越えていける。目的意識を巧みに利用することで自分をコントロールすることが可能なのだ。
≪行動≫とは、限られた時間を「綿密な計画性」にもとづき、本番に生かすことができる多くのモノを習得していく貫徹性のことである。現実的でない計画を頑固に行っていても勝利はない。また、人間は機械ではないから最初から合格までのスケジュールをすべてもらさず遵守できるわけはない。自分自身の実力を冷静に見つめ、私のアドバイスも聞いてその時期に最適で詳細な行動計画をたてそれを貫き通すのである。
【ここに注意!】
やる気があるのも結構だが、あまりにも意気込み過ぎると、必要もない多くの講座を取りすぎ、全てが空回りして中途半端に終わり、涙を見る。また、情報をあまりに多く持っていたり、ほとんど持っていないことがあだとなり、猜疑心が強まって合格に必要な講座の取得数が足りない受験生も失敗する。
また、余裕をかまし過ぎて受験世界史の学習を悠長に考えて何もしないでいると、途中で事態の大変さと志望校と自分の成績の隔たりに驚き、やる気を失い、言い訳を考えながら志望校を妥協してしまう。さらには、もう1年受験期間を延ばしてみようと愚かな考えに走る人間もでてくるだろう。何事にも言えることだが、周りに流されない自分に合った冷静な判断が求められるのが大学受験勉強である。そして、精神的にも物理的にも苦境に陥る前に、勇気を持って知識と経験を持つ人間にアドバイスを求めることも大切な1つであることを忘れないで欲しい。